文房五寶は、
文房四宝と呼ばれる筆・墨・硯・紙に、日本生まれのガラスペンをくわえた
5つの文房品のコレクションです。
一級の素材と巧緻な技術、現代の生活様式にふさわしい優美な意匠を施して制作された逸品ぞろいとなっております。

開発のきっかけ
呉竹は、1902年に奈良の墨屋として創業しました。伝統ある奈良の地で培ってきた製墨の技業を伝え残したい、さらには日本の職人たちの素晴らしさを世界にも広めたいという思いから【上質を日常に】をコンセプトにした書道用品の開発をはじめました。

墨を磨る音や手触り、紙の質感、筆の書き味。手書きの豊かな時間をお楽しみいただけます。
文房五寶の内容品は、すべてMede in Japanで揃えられています。
-職人技が詰まった逸品-
豊橋筆(愛知県 / 株式会社杉浦製筆所)
伝統工芸士 杉浦美充

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固形墨(奈良県 / 株式会社呉竹)
墨型彫刻師 米谷玄慎

墨造りは木型作りから始まります。実用墨から芸術品と呼ばれる緻密な意匠を表現した観賞用墨まで、すべての墨にとって木型は命ともいえる必要不可欠なもの。その木型には梨材が使われ、煤、膠、香料を練り込んだ墨の玉の水分を吸っても寸法に狂いを生じさせてないほど硬いのが特徴です。古墨「尚徳(Sho-toku)」は紀州(和歌山県)生松松煙の超微粒子を原料に用い、造墨から30年程経過した希少な逸品です。細やかな意匠と茶味の優雅な墨色をお楽しみください。
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硯(宮城県・東京都 / 株式会社宝研堂)
製硯師 青柳貴史

硯の造形史上、円形はもっとも古くまた人間工学的に優れたデザインのひとつで、その機能性を活かしながら、現代の生活に溶け込む造形を目指しました。
一般的な硯とは異なり、墨堂(磨るところ)は中心にかけてなだらかな傾斜を持たせた「すり鉢形状」で、ガラスペンでも吸い上げやすいよう、磨った墨が硯の中心に集まる仕組みになっています。硯材は宮城県の玄昌石を使用しました。薄くても耐久性があり、また墨を磨りおろす性能に秀でた日本の代表硯材のひとつです。本硯が使い手の方の生活に優しく寄り添ってくれることを願っています。
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紙(奈良県 / 福西和紙本舗)
手漉和紙・伝統工芸士 福西正行

福西和紙本舗は、吉野手漉き和紙の伝統を守り続けてきました。
江戸時代から続く福西家6代目の手漉き和紙職人として技術を伝承し、現在でも一枚一枚天日で乾燥しています。和紙は楮を原料とし、白土を混入して漉く独特の製法により、その性質は、強度があるとともに柔軟性をも備え、同時に保存性にも優れています。その風合いを味わいながら手書きのひとときを楽しんでいただければと思います。
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ガラスペン (福井県)
ガラス工房スタジオ嘉硝 田嶋嘉隆

ガラスペンは明治35年(1902)に江戸の風鈴職人によって発明された、日本生まれの筆記具です。職人による丁寧な手作業で作られる透明で美しいフォルムのガラスペン。スタジオ嘉硝ではインクの持ちと流れを試行錯誤し、インクを吸い上げる溝は10本に。先端部分は半球状に研磨され、するすると滑らかな書き心地を楽しめます。また軸は世界遺産にも登録されている吉野山の天然桜(※)を使用、天然木ならではの優しい風合いと温もりが、ガラスの硬質な美しさをさらに引き立てています。
(※)2018年の台風で倒木した桜の木を吉野山保全協会様より譲り受けて使用しています。吉野山の桜は保全以外での伐採が禁止されています。
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木工 (東京都)
WOODWORK 藤本雅也

円形ケースは硯を包み込むようなイメージでデザインしました。
シンプルなデザインのなかにも、硯を収めた時のバランスや墨の磨りやすさを考えた設計になっています。また、道具一式を載せるためのトレーは、側面に溝を施すことでデザイン性だけではなく、持ち上げる際の指掛かりのよさという機能も兼ね備えています。素材は伸びやかな木目が特徴のタモ材を使用し、無垢材の風合いをお楽しみいただけるようオイル塗装で仕上げています。
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